NHK EDUCATIONAL

ボトムアップ型のワークショップから、社内と外部を巻き込み新規事業を開発

NHK本体から受注した教育系コンテンツを開発・制作するNHKエデュケーショナルが直面していた問題は、コンテンツ資産を使った新しいビジネスを開発すること。それに気づいた女性プロデューサーが始めたのは、ボトムアップ型で組織横断型の事業開発ワークショップでした。

ポイント

ボトムアップで社員の意識を変えていく

社内横断、外部企業の巻き込みで共創の環境をデザインする

強みを伸ばし、自発的に進んでいける体制にする

デザインリサーチ

マーケティング

事業開発

ワークショップ

課題

NHKエデューケーショナルの資産を使った、新たな事業を生み出す仕組みをつくりたい

BIOTOPEがしたこと

学びにかかわる社内外のさまざまな職種の人が集まり、学びに関する新規事業を創発する仕組みを立ち上げた

BIOTOPEがしたこと

創発の場を通じて生まれてきた新規事業の種を、具体化するための事業のプロトタイプ作成支援を行った

結果

社内の新規事業提案で2案の事業が通り、企画の開発・実施に向けて動き出した

語り手

成見由紀子
Yukiko Narumi

NHKエデュケーショナル
事業推進室コンテンツ事業開発部主任プロデューサー
NHK国際放送でSNS連動番組「HAKU MASTERS」で金賞を受賞。VRを活用した食農教育コンテンツなど、新しいメディアを活用した学びを開発中。

ボトムアップで事業をつくる

 

2年前に番組制作の部署から事業推進室に異動して、現場を離れて全体を見渡すと、うちには素晴らしいコンテンツや制作能力という資産があるのにうまく活用されていないことに気づきました。しかも組織が縦割りで横断的なことができない。そもそもNHKの番組制作を請け負う会社なので、社員がやりたいことを自発的にやることがなかなか難しい。その意識を変えるために何かできないかと考えた結果、弊社の“学び”に関するコンテンツ資産を使って新しいビジネスを開発するためのボトムアップ型で組織横断型のワークショップ「創発Cafe」を、佐宗さんたちと立ち上げたんです。

 

社内横断で外部も巻き込む

 

それまで一度も実施したことがなかったワークショップを、佐宗さんの呼びかけで外部企業の方も参加して実施したところ、社内からは役員から新入社員まで多様な人が参加して活発な議論が行われ、結果的には9つのアイデアを「大型事業開発提案」の提案書にまとめて提出。うち1つが認められ翌年に新規事業が立ち上がりました。私自身も創発Cafeの企画・運用が評価され、社長賞を獲得することができたんです。

 

経営陣と危機意識を共有

 

創発Cafe立ち上げの際に、佐宗さんから「ボトムアップ型を成功させるには経営陣の危機意識と重なる必要がある」というアドバイスをいただいたことから、単なる勉強会ではなく、新規ビジネス開発を主眼に置いて実施したことが大きかったですね。外部企業と協業することで社員の意識も変わったし、アイデアがビジネスにつながるようになりました。

 

さらなる巻き込みで共創

 

2年目には、佐宗さんの橋渡しでグループ企業のNHKメディアテクノロジーにも参加してもらい、グループ内での協業も始まりました。アイデアをかたちにするだけでなく、技術テーマから新しい学びを考えて事業化する道筋を一緒につくる座組みができたんです。また事務局にも参加してもらうことでグループ内のつながりができ、新たな横の連携が生まれるようになりました。

 

異文化をスムーズにつなぐ

 

各社の得意分野が明確になったことも大きいですね。うちは企画やアイデアは出せるけど、テクノロジーやビジネスのマインドがない。そこで技術はNHKメディアテクノロジーに、ビジネスは外部ベンチャーに力を貸してもらうことで、スムーズにかたちにできるようになったんです。企業文化や共通言語が違うところも、BIOTOPEさんに翻訳してつないでもらえたのもありがたかった。

 

自発的にできるように

 

創発Cafeをやるうちに、既存とはまったく違う制作プロセスをふんでいることに気づきました。それは知らないうちに教えてもらい、なぜか自分たちでできるようになっていた。A4紙1枚の企画書でまとめる文化でしたが、ビジュアルで訴えたりプロトタイプをつくったりを自然にできたのはとても面白い成果です。

 

強みを伸ばすサポート

 

BIOTOPEさんには、自然なフレームづくりをサポートしてもらえることにとても安心感があります。それぞれの強みを見つけてくれて、それを伸ばせるように毎回のワークショップでファシリテーションしてもらえる。一緒に続けていることで、上り調子で前に進んでいる実感がありますね。

タネは残ったか?

NHKエデューケーショナルが始めた創発の場の取り組みは、グループ企業や本社を巻き込み、グループを横断した取り組みに広がっていった。

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